北京語は方言って本当?!音も漢字も違う中国語の種類を徹底解説
中国語の呼び方。普通話って何?
いわゆる「中国語」は、一般的に「普通話(プートンホァー)」のことを指します。
同じ中国人同士でも中国語の種類が違いすぎて意志疎通が難しかったため、中国政府が「普通話」を中国全土に普及させました。
日本では、普通語=北京語と呼ぶことも多いようですが、北京語はあくまでも方言の1つです。
ただ、北京語の発音はほぼ普通話と同じなので、混同されがちです。
「普通話」は、中華人民共和国において公用語として定められたもので、文言(漢文)の語彙語法を取り込んだ、官話(北方方言)を基準にされています。
英語でいう”Mandarin(マンダリン)”は、普通語のことなのです。
その語源は「マンダリン」は西洋人が「官僚」のことを呼んだことに由来します。
北京市内で話される日常語の「北京語」とは違う、お偉いさんたちが役場で使う共通語があるのに西洋人が気づいたからなのだとか。
ちなみに、中華民国(台湾)では、中国語のことを「國語(グォーユ)」といいます。
中国語の呼び方だけでも、何種類かあるので混乱されるかもしれませんが、中国語=普通語と覚えておけば間違いないです。
中国語の7大方言
人口13億人の中国には、多くの方言があります。
誰もが使う普通話(標準語)とは異なり、方言はその土地独自の文法や響きがありますよ。
北京語、上海語、広東語、台湾語、湖南語、客家語、江西(こうせい)語が7大方言です。
日本語表記では、「北京語」「上海語」といいますが、中国語では「北京語」「上海語」とは言いません。
日本でも、関西弁は大阪と神戸と京都では異なり、大阪弁を「大阪語」と呼ばないのと同じです。
あくまで方言であって、口語や会話のことを指す場合、「上海話」「広東話」のように、「〇〇話」と表現します。
今回は中国語の主な方言をおおまかに7つ紹介させて頂きます。
2.上海語:上海で話される方言。国内第二の方言で、声調が5つあるといわれています。
3.広東語:香港や広州で話されています。広州では簡体字表記なのに、香港では繁体字なのが特徴。
4.台湾語:台湾で使われている方言。発音表記は注音符号を用います。
5.湖南語:湖南省の長沙市で主に話される方言。毛沢東の母語として有名です。
6.客家語:中国の山間部に住む客家人や海外の華僑や華人が使用する方言。
7.江西語:漢民族の.2.4%が使う、7大方言では最も使用率が少ない方言です。
日本人が知っている「シウマイ」「ワンタンメン」「チャーシュー」「ライチ」「北京」「香港」。
これらの共通点をご存知ですか?
実はこれら、全部「広東語」の発音なんですよ!
漢字の違い。簡体字と繁体字、勉強するならどっち??
一般的に中国語では文字のある言語を「文」といい、中国語=中文、日本語=日文 と表現します。
中国の漢字は、「簡体字」と「繁体字」の2種類あります。
ほとんどの地域では「簡体字」を使っていますが、台湾・香港・マカオなど一部の地域では今も「繁体字」を使っています。
実は中国では、もともと全地域で「繁体字」が使われていました。
しかし、繁体字は画数が多く、覚えにくいということで、「簡体字」という漢字を大幅に簡略化されたものが普及されました。
今では、ほとんどの地域で「簡体字」が使われるようになりました。
なので、中国語を学習するなら「簡体字」を勉強する事をおすすめします。
日本で、外国人観光客で賑わう店舗に行くと、中国語の表記を目にすると思います。
「いらっしゃいませ」は、簡体字で「欢迎光临」、繁体字で「歡迎光臨」です。
同じ漢字でも表記方法が異なるのです。
例えば「学」と「學」、「飞机」と「飛機」(日本だと飛行機)など。
中国語を勉強している日本人にとって、簡体字も繁体字もなんとなく理解できるのではないでしょうか。
また、台湾や香港の人は、主に繁体字を使用しますが、アニメや映画・ドラマなどで簡体字の字幕を見ているので、基本的には簡体字も読める人が多いです。
香港では、香港映画の音声は広東語、しかし字幕や吹き替えには普通話が用いられていますよ。
映画館では、普通語のほかに英語の字幕もついており、画面が字幕だらけでゴチャゴチャしていました(苦笑)
中でも私が特に驚いたのが、日本の「うどん」の表記の違いです。
簡体字が「乌冬面」(ウードンミェン)、繁体字が「烏龍麵」です。
これは、中国の当て字ですが、中国で当て字を造るときは、音訳と意訳があります。
この場合は音訳なのですが、初めてこの字を見たときは、黒い麺?烏龍茶が入っている麺?と思ってしまいました。
中国にはうどんがないため、日本語の響きを聞こえたまま漢字を当てたというところでしょうか。
日本と違い、中国にはカタカナがないので、音訳でも漢字を当てます。
そのため、外国の有名人の名前なども漢字になっていって、誰なのかを解読するのがなかなか大変です。
ハリウッドスターの名前を中国語で調べてみるのも面白いですよ!
まとめ
同じ中国とはいえ中国広し。
普通語をマスターしたら、方言も覚えてみると違いがはっきり分かるので面白いですよ。
現地の方言を喋ると、より親しみを感じてくれたりと得することもあります。
特に上海では、普通話を喋るのと上海語を喋るのとでは、お店での対応が全然変わったりもしますよ!
普通語以外の中国語を学ぶことは、中国語や中国についての理解をより深めることにも繋がるでしょう。
中国の方言にもご興味を持って頂けたら嬉しいです。
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