中国語でビジネスメールを書く時のヒント『相手の心に響くメールを出そう!』
日本と中国のビジネスメールの違い
日本のビジネスメールは受取人への敬称、冒頭の挨拶で悩む事はほとんどありませんね。
ある程度決まった表現方法があります。
受取人への敬称:~様/ 職位(~社長)
冒頭の挨拶:「お世話になっております」社内メールでは「お疲れ様です」
これらを冒頭に書けばだいたい間違いありません。
それでは、中国のビジネスメールはどうでしょうか。
もちろん定型の表現方法はあります。
しかし中国では社会的ルールよりも、相手との関係性が重視される傾向にあります。
そのためより良いビジネスメールを書くには、臨機応変な判断力が必要になってきます。
もっと詳しく見ていきましょう。
受取人への敬称
敬称を工夫する事により、相手との距離をぐっと縮める事が可能です。
上手く使い分けて、受取人の心に響くメールを届けましょう。
職位や職業名を付ける場合
職位・職業名は様々あります。
总经理、科长、所长、经理、老师、大夫など。
ビジネス上の顧客や、尊敬の気持ちを表す際に使いましょう。
丁寧度★★★ 親密度★
【例】
张部长:張部長
李老師:李先生(学校の先生)
王大夫:王先生(医者の先生)
※もし相手の職位が「副」であっても、副を除くのが礼儀です。
【例】徐副经理: → 徐经理:徐マネージャー
更に丁寧にする場合は、「尊敬的」を前につけましょう。
【例】尊敬的徐经理
職位一覧はこちらを参考にしてください。
→【肩書き一覧を中国語で】
先生や女士を付ける場合
敬称に悩んだらこれ!
丁寧度★★ 親密度★★
【例】
刘先生:(男性への敬称)劉様
袁女士:(女性への敬称)袁様
もう少し丁寧にする場合は「尊敬的」、やわらかくしたい場合は「亲爱的」を
前につけたりして工夫してみましょう。
【例】
・尊敬的刘先生
・亲爱的袁女士
呼び捨て・あだ名など
ここが腕の見せ所です。受取人に応じて、関係性を考慮しながら選びましょう。
丁寧度☆ 親密度★★★
メールをやり取りしていると、相手との距離感が段々つかめてきます。
自分なりのルールを作って挑戦してみましょう。
例えば私が絶対条件にしているのは「相手も敬称無しでメールを送信してくる」事です。
あとは以下のような様々な要素を考慮して、最終判断します。
・面識がある・電話で頻繁に会話している
・同じ立場で仕事をする
・自分が顧客側
・年齢や職位が自分と比べてどうか
ポイントは「普段の会話でその相手をどのように呼んでいるか」
【例】
顾丽华:顧麗華(呼び捨て)
小姜:姜ちゃん・さん(年下の場合)
薇薇:ウェイウェイ(あだ名)
私の経験上、先生や女士を使うほど堅苦しくしたくないけど、
呼び捨てには抵抗がある相手や社内の同僚には、
名前+sanで対応していました。日本人ならではの使い方です。
【例】张薇san:張薇さん
自分が目上でも顧客でも、親しくなってくると、
中国人からは敬称無しのビジネスメールがどんどん来ます。
日本人なので苗字呼び捨てです。
逆に親しい相手から○○女士/○○経理などと書かれたメールを受け取ると、
よそよそしく感じ、残念な気持ちになりました。
無難に職位や先生/女士を付けても良いのですが、
中国人は情に厚く一度仲良くなると、円満な仕事関係を築けます。
もちろん、いきなり冒険する必要はありません。
相手との距離感を縮めながら、心に響くメールにぜひチャレンジしてみてくださいね。
冒頭の挨拶
ネットで「中国語ビジネスメールの文例」を検索すると、
「平素よりお世話になっております」の中国語訳で、
だいたいこんな感じの例文が出てきますよね。
・平日承蒙不胜感激
・平日承蒙贵公司关照,在此深表感激
でもどうですか。相手も同じようなメールをあなたに送ってきますか?
おそらく『您好!』で始まり、「!」と感嘆符まで付いているのではないでしょうか。
日本人の感覚からすると、
ビジネスマナー違反のように感じるこの表現、中国ではよく見かけます。
結びの言葉にしても、
『谢谢您的帮忙!』とこちらがまだ行動を起こしていないのに、
先にお礼を言われるケースもあります。
ビジネスメールのポイントは、伝えたい内容が明確な事です。
意味のない長い挨拶は臨機応変に対応しましょう。
日本語メールでも最近は「お世話になっております」で始まり、本題に続きます。
「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」で始まるメールは
内容や相手との関係性にもよりますが、固いイメージですよね?
・表現方法に悩んだときは、失礼にならないように「丁寧な表現」を心がけてください。
・台湾や香港の企業は丁寧な挨拶文から始まるメールが多いので、倣うようにしましょう。
・日系企業宛てのメールは、日本人上司がチェックする可能性も考慮して工夫しましょう。
メールでは、お互いの表情が見えません。
だからこそ失礼のないように、
丁寧かつ親近感のあるビジネスメールをもし書く事ができたら、
相手との関係はグッと近づくのではないでしょうか?
ぜひこの記事を参考にして頂き、
ビジネスメールの書き方を工夫してみてくださいね。
きっとあなたのビジネスにとっても良い関係を築ける土台となります。
まとめ
いかがでしたか?
どの国のビジネスメールにも絶対という正解はありません。
メールを送信する相手はあなたと同じ「人」です。
お互いにビジネスをスムーズに進めたいと願っているはずです。
あなたはどんなメールを受け取ると嬉しいですか?
自分なりの表現方法、相手とのコミュニケーション方法を探っていきましょう。
あなたのその気持ちは、きっとメールを受け取った人に伝わるはずです。
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