『漢詩〜名詩6選〜』古人の名言・人生観が分かる【原文音声・ピンイン付き】
この記事の目次
『春暁 〜春眠暁を覚えず〜』 唐:孟浩然
原文(音声・ピンイン付き)
春眠不觉晓
处处闻啼鸟
夜来风雨声
花落知多少
日本語読み
春眠暁を覚えず
処処啼鳥を聞く
夜来風雨の声
花落つること知る多少
意訳
春の眠りは心地よくて夜明けも知らず
あちらこちらで鳥のさえずりが聞こえる
昨晩は風雨の音がしたが
いったいどれほどの花が散った事でしょうか
『静夜思〜牀前月光を看る〜』 唐:李白
原文(音声・ピンイン付き)
床前明月光
疑是地上霜
举头望明月
低头思故乡
日本語読み
牀前月光を看る
疑うらくは是れ地上の霜かと
頭を挙げて山月を望み
頭を低れて故郷を思う
意訳
寝床にさしこむ月の光があまりに明るく
まるで地上に降りた霜かと疑うほどだ
ついつい頭を挙げ、山に出た月をながめていると
なぜか次第に頭が垂れ、故郷の事を思い出す
『春夜〜春宵一刻值千金〜』 宋:蘇軾
原文(音声・ピンイン付き)
注:中国語の原文タイトルは『春宵』
春宵一刻值千金
花有清香月有阴
歌管楼台声细细
秋千院落夜沉沉
日本語読み
春宵一刻値千金
花に清香有り 月に陰あり
歌管楼台声细细
鞦韆院落夜沈沈
秋千(簡体字)=鞦韆(繁体字)
意訳
春の夜はひとときでも千金の価値がある
花は清らかに香り、月はおぼろに霞んでいる
歌声や楽器の音が鳴り響いていた楼閣も、今はかすかに聞こえるばかりで
夜も更けぶらんこのある中庭は、寂しさを覚えるほど静かになっていた
『春望〜国破れて山河在り〜』 唐:杜甫
原文(音声・ピンイン付き)
国破山河在,城春草木深。
感时花溅泪,恨别鸟惊心。
烽火连三月,家书抵万金。
白头搔更短,浑欲不胜簪。
日本語読み
国破れて山河在り、城春にして草木深し。
時に感じては花にも涙を濺ぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす。
烽火三月に連なり、家書万金に抵る
白頭掻けば更に短く、渾べて簪に勝へざらんと欲す。
意訳
戦に破れ国が滅んでも山や川はそのままそこにあり、
春になり人の居ない城内の草木は深々と生い茂っている。
この時代(戦乱の時代)を思うと花を見ても涙が落ち、
鳥の鳴き声でさえ驚き、別れの悲しみや恨みを増幅させる。
戦火は三ヶ月も続いており、
家族からの手紙は万金と同じぐらい貴重だ。
(戦乱に憂いて)白髪頭を掻くと髪はますます短くなって、
髪を留める簪も挿せなくなりそうである。
『偶成〜少年老い易く学成り難し〜』宋:朱熹
原文(音声・ピンイン付き)
少年易老学难成
一寸光阴不可轻
未觉池塘春草梦
阶前梧叶已秋声
日本語読み
少年老い易く学成り難し
一寸の光陰軽んずべからず
いまだ覚めず池塘春草の夢
階前の梧葉すでに秋声
意訳
青春の時間はあっという間に過ぎてゆくが、学問を成すことは難しい。
僅かな時間さえも軽んじて無駄にしてはならない。
池のほとりの春草が萌え出る夢も覚めぬうちに、
もう庭先の青桐の葉が秋の訪れを告げているのだから。
『風〜解落三秋叶〜』 唐:李峤
原文(音声・ピンイン付き)
解落三秋叶
能开二月花
过江千尺浪
入竹万竿斜
意訳
(風は)
秋の葉を吹き落すことも
春の美しい花々を吹き落すこともできる
川を通り過ぎれば大きな波を起こし
竹林を通り過ぎれば万の竹が傾く
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した詩は日本の中学校や高校で習うものばかりです。
一度は耳にした事があるのではないでしょうか?
実は、中国では幼い頃から詩を習うんですよ。
私も子供の時に、唐詩をいっぱい暗記させられた記憶があります。
今でもスラスラと暗唱できる詩もいくつかありますよ。
中国語でですが。(笑)
中国語を学習する方なら、漢詩を原文で詠んでみるのも勉強になるでしょう。
ぜひこの記事を参考にして、ご活用して頂けたら嬉しいです。
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