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【音声付き】人生の教訓を得られる中国故事名言集14選

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思想・哲学


国破れて山河在り(くにやぶれてさんがあり) 出典:杜甫『春望』

原文:国破山河在guó pò shān hé zài

意味:戦争で国が敗れ滅びても、山や川は依然そこにあるという事。

学べる教訓:戦争をしても、自然はそのままそこにあり、誰のものでもない。

 

知る者は言わず、言う者は知らず 出典:『老子』

原文:知者不言zhī zhě bù yán言者不知yán zhě bù zhī

意味:物事をよく知り抜いている人はみだりに口に出して言わないが、よく知らぬ者はかえって軽々しくしゃべるものである。

学べる教訓:知識がある事を誇示しすぎると、かえって自分の価値を下げてしまう。

 

心ここにあらざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず 出典:『大学』

原文:心不在焉xīn bú zài yān视而不见shì ér bú jiàn听而不闻tīng ér bù wén食而不知其味shí ér bù zhī qí wèi

意味:上の空である時は、ものを見ても見えず、聞いても聞こえず、食べてもその味がわからないという事。

学べる教訓:心ここにあらずの状態で何をしてもうまく行かない。

 

口に蜜有り、腹に剣有り 出典:『唐書 李林甫伝』

原文:口有蜜kǒu yǒu mì腹有剑fù yǒu jiàn

意味:口ではうまいことを言うが、内心は険悪であること。信用できない人物のたとえ。

学べる教訓:人を見た目で判断し、信じすぎると痛い目をみる。
善良そうに見える人は必ず善良ではない、その反面、悪人そうに見える人は必ず悪人ではない。

 

公事は私に議せず(こうじはわたくしにぎせず) 出典:『礼記』

原文:公事不私议gōng shì bù sī yì

意味:公的な事柄を私的なところで議論すべきではない。
そのことをはかるべき場があるのだから、それ以外のところで、あれこれ取り沙汰してはいけない。

学べる教訓:陰でばかり意見をする人は、結局信用も評価も得られない。

 

明鏡止水(めいきょうしすい) 出典:『荘子』

原文:明镜止水míng jìng zhǐ shuǐ

意味:邪念が無く、静かに落ち着いて澄みきった心の状態のたとえ。

学べる教訓:ただ不動の心を得た者のみ、心の安らぎを求める者に対して、それを与えることができる。

 

先ず隗より始めよ(まずかいよりはじめよ) 出典:『戦国策』

原文:请自隗始qǐng zì wěi shǐ

意味:大きな事業や計画を始めるときには、まずは手近なところから着手するのがいいというたとえ。
また、物事は言い出した者から始めよというたとえ。

学べる教訓:大きな野望、先を見通す能力はもちろん大切です。
しかし、まずは「今できる事」をやらなければそこまで辿り着けない。

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有名な故事


矛盾むじゅん 出典:『韓非子』

原文:自相矛盾zì xiāng máo dùn

意味:つじつまが合わないこと。

故事:
今から約2300年前の韓非子(かんびし)という政治思想家が遺した自身の名を付した書物に由来しています。
中国の春秋戦国時代、長江付近に領土を持つ「楚」の国におけるエピソードからとられています。
戦で使用する盾と矛(ほこ)を扱う商人がいました。
売り物を自慢し、自分の売る盾はどんな武器も突き通せないと主張する一方で、
矛についてはとても鋭いのでどんなものも突き通せると言いました。
そこで、ある人が「あなたの矛であなたの盾を突き通したらどうなりますか?」と聞きました。
するとその商人は答えることができなくなったという話です。

学べる教訓:何事も過度に自信を持ちすぎると足元をすくわれかねない。

 

杞憂きゆう 出典:『列子』

原文:杞人忧天qǐ rén yōu tiān

意味:無用の心配、取り越し苦労のこと。

故事:(諸説ありますが、ここでは成語故事に基づくお話でご紹介します)
中国春秋戦国時代に杞(き)という国がありました。その国にとても小心者で神経質な男がいました。
彼はいつも奇怪でおかしな問題ばかり考えていて、人からまったく理解されませんでした。
そんなある日、食事を終え、自宅のおもてで扇子をあおぎながら涼んでいた時でした。
彼はふと思い付いたのです。
「もしある日突然、天が崩れ落ち潰されて死んだらどうしよう?そうなったら絶対逃げきれないし、そんな死に方は理不尽だ。」と。
それ以降、彼は「この問題」に日々悩まされ、みるみる内に憔悴し切ってしまいます。
すると、友人たちは彼を心配し、なぜ悩んでいるのかを尋ねましたが、理由を知った友人たちは口々に彼にこう言った。
「友よ、なぜ自らの煩悩を自分で増やすの?そんな事を考えても仕方ないじゃないか。天が崩れるなんて事ある訳ないでしょう?万が一天が崩れたとしても、そんな事はきみ一人が考えて解決出来る問題ではないのだから、悩むのはやめたまえ。」
しかし、彼は誰がなんと言おうと信じる事ができず悩み続けたという話です。

学べる教訓:現実的に解決できない、空想的な事で悩んでいても仕方がない。無駄である。

 

虎の威を借る狐 出典:『戦国策』

原文:狐假虎威hú jiǎ hǔ wēi

意味:権勢を持つ者に頼って、威張る小者のこと。

故事:
中国の戦国時代に書かれた「戦国策」という歴史書に由来しています。
ある狐が虎に食べられそうになった時に、虎に対して
「自分は天帝からすべての動物の長に任命されています!ですから食べてはなりません。
長である証拠に、ほかの動物たちは私を見ると皆逃げるはずです」と言い、虎について来させて歩いて行きました。
当然ほかの動物たちは狐ではなく虎を見て逃げ出しましたが、虎は狐のいう通りだと信じてしまうという話です。

学べる教訓:狡猾な策略でその場しのぎが出来ても、本質は変わらないままなので最終的には良い結果を生まない。
その策略が結果的に自分の首を締めてしまう事もある。

 

蛇足だそく 出典:『戦国策』

原文:画蛇添足huà shé tiān zú

意味:余計なこと、なくてもよい無駄なもののたとえ。

故事:
「戦国策」からとられた故事成語です。
蛇の絵を早く描くという競争をしていました。一番先に描き上げた人が、調子に乗って蛇の足までも書き始めました。
そうしている間にもう一人の者が蛇を描き上げてしまいます。
そして「そもそも蛇には足はないでしょう」と言い、勝利をその人から奪ってしまうという話です。

学べる教訓:自分が賢いと知識をひけらかし余計な事をしてしまっては、かえって物事の本質を見失い失敗する。

 

人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま) 出典:『准南子』

原文:塞翁失马sài wēng shī mǎ

意味:人生における幸、不幸は予測しがたいということ。幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。

故事:
昔々、中国北方の塞(とりで)付近に塞翁という占いが巧みな老人が住んでいた。
ある日、彼が飼っていた馬が胡人の住む地域へと行ってしまった。
すると近隣は彼を慰めたが、老人は「これは幸せな事ではないと誰が言いきれますか?」
と言った。数ヶ月後、その馬は胡人の駿馬を何匹も連れて戻ってきた。
すると近隣は次々に彼をお祝いしにやってきたが、
老人は今度は「これは不幸な事ではないと誰が言い切れますか?」と言った。
老人には乗馬好きな息子がいて、彼の馬が連れて来た駿馬に息子が乗り落馬し足に大怪我をおった。
すると近隣はまた彼を慰めたが、老人はまた「これは幸せな事ではないと誰が言いきれますか?」
と言った。一年後、胡人が塞地方に攻め入った。力のある若い男性は全て挙兵され、多くの若者が帰らぬ人となった。
しかし、老人の息子は足を怪我したため、挙兵されずに済み命が守られたという話です。

学べる教訓:世の中の良い出来事や悪い出来事は絶対的ではなく、様々な条件の変化によって、良い方にも悪い方にも転ぶ。

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恋愛故事


傾城傾国けいせいけいこく 出典:『漢書』

原文:倾城倾国qīng chéng qīng guó

意味:容姿の美しさで人の心が魅了されて、国や城が傾いて滅びてしまうという意味から、絶世の美女のたとえ。

故事:
北の方にこの世に類稀な美しい人がいる。
一たび見れば、都市(城)を捨てても良い気になり、再び見れば、国を捨ててもいい気になる。
都市や国を危うくすることはわかっているが、このような美人は二度と手に入らないという話です。
ここまでの美しい人が本当にいるかどうかは定かではありませんが、
実際に中国の故事にはよく「傾国の美女」の話は出てきます。
君主が美女に惑わされ、国が滅びる。戦国時代には良くあったのでしょう。

学べる教訓:様々な要素に惑わされ、大事な事を見失ってはいけない。

 

覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず) 出典:『拾遺記』

原文:覆水难收fù shuǐ nán shōu

意味:一度してしまった失敗は取り返しがつかないということのたとえ。

故事:
周の国にいた夫婦の話です。
夫の呂尚(りょしょう)は働かず読書ばかりしていたため、妻の馬氏(ばし)は愛想をつかし実家に帰ってしまった。
しかしその後、呂尚は王に見出され大出世し「太公望」(たいこうぼう)と呼ばれるようになった。
その時、妻は復縁を求めてきた。
呂尚は手にしていた盆をひっくり返し、「このこぼれた水を元に戻せたならば、復縁しよう」と言った。
馬氏は必死にすくおうとしても、当然こぼれた水はすくう事ができなかった。
呂尚は「君は復縁を求めてるが、このこぼれた水は盆には返らない」と言って復縁を断ったという話です。

学べる教訓:起きてしまった事実は変える事ができない、それでも前に進まなければならない。

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まとめ


いかがでしたでしょうか?

今回は昔の人々が残してくれた大切な事(故事)をご紹介させて頂きました。
人生で辛い事があったり、道に行き詰まったとき、一度昔を振り返ってみると大切な何かが見つかる時もあると思います。
ぜひ、ご参考にして頂ければ幸いです。

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ライター紹介 ライター一覧

yuka

yuka

出身:中国上海市
言語:中国語、日本語、上海語




経歴:日本人の父と中国人の母を持つハーフです。中国上海に12年間在住し来日。

文京大学英文学科を卒業し、ヤマト運輸グループのヤマトシステム開発で営業職を担当。

数々のプロジェクトや新規事業開拓に参加。

その後大手語学スクールに入社し、現在までに培った語学力とコミュニケーション能力を活かしジャスミン中国語スクールを設立。

ご挨拶:庄子有加です。1987年上海生まれ。小学校を卒業し、12歳で来日しました。その時日本語は一言も話せませんでした。

中学生という多感な時期に、言葉がわからない国へ移住する事は想像しがたい事だと思います。

しかし、この経験が私に言葉の大切さ、素晴らしさを教えてくれました。

言葉の壁に苦しんだ事があるからこそ、同じ様に言葉を学習したい方の力になりたいと思いました。

中国語は皆さんが思うほど難しい言語ではありません。

同じ漢字を使う日本人にはすごく勉強しやすい言語の一つです。

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あなたの中国語学習に役立つ情報を配信出来るよう努めてまいります。

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