「実は簡単?!」中国語の発音完全解説【音声付き】(四声編)
この記事の目次
中国語でまず勉強するべき事
中国語の学習を始めるにあたって、まず勉強すべき事。
ズバリ!!四声とピンインです。
何事も基礎が大切ですよね?語学も同じです。
初めて英語を習った時を思い出してみてください。
アルファベットを勉強しましたね。
では、中国語はどうでしょう?
それはズバリ!四声とピンインなのです。
四声とピンインは中国語の基礎、最も重要な土台です。
この二つをしっかりと学び習得して行く事で、あなたの中国語学習は大きく変わります。
中国人も幼稚園や小学校で四声とピンインをまず習います。
そこから中国語の読み書きができる様になっていきます。
さっそく四声とピンインについて、詳しく見ていきましょう。
中国語の四声(声調)とは
四声(声調)とは、分かりやすく言うと「アクセント」や「イントネーション」のことです。
中国語の音における「音程の上げ下げ」ですね。
声調と言う事もありますが、合計4種類ある事から四声と呼ぶ方がメジャーかもしれません。
中国語において、例えば「a」という音。
日本語だと「あ」と一種類ですが、中国語の場合4つの音の変化があります。
さらに、音程の変化によって意味も変わってきます。
日本語でも「橋」と「箸」や「柿」と「牡蠣」など、
同じ発音でも音程とアクセントの変化によって意味が変わりますよね。
ただ、日本語の場合はごく僅かですが、中国語の場合すべての音に4つの変化があるのです。
四声の重要性
中国語において、四声を正しく発音することは極めて重要です。
もっとも重要と言っても過言ではないかもしれません。
なぜなら、四声がずれてしまうと意味が変わってしまうからです。
例えば、「ma」という音は、4つの声調が変化するだけでそれぞれこんな意味になります。
第1声「妈(お母さん)」 第2声「麻(アサ)」
第3声「馬(うま)」 第4声「骂(罵る)」
まったく意味が変わってきますね。しっかりと正しい四声を身につけないと、
伝えたい事がうまく伝わらなかったり、誤解を生んでしまう事だってあり得るのです。
中国人でも訛りのある言葉を話す人はいますが、発音は多少ずれても、
四声がずれることはほとんどありません。
それほど、正しく四声を発音することはとても大切なのです。
4つの声調記号と軽声
中国語には、第1声から第4声まで、4つ音の変化があります。
また、この4つの声調に加え、「軽声」という特に音程の変化もなく軽く出す音もあります。
発音の上に音の上げ下げを示す記号を使って表記します。軽声の場合は特に記号は何もつけません。
それぞれぜひ音声で聞いて把握してくださいね。(ここでは「ma」で発音していきます)
第1声:mā(音声)
第2声:má(音声)
第3声:mǎ(音声)
第4声:mà(音声)
軽声:ma(音声)
以下、中国語における4つの声調について詳しく解説していきます。
四声と軽声の特徴と正しく発音する「コツ」
第1声:mā
特徴:高くまっすぐ伸ばす。
コツ:ドレミファの「ファ」くらいの高さで、まっすぐ伸ばしていくイメージで発音します。
「ファー」や汽車ポッポーの後ろの「ポー」などをイメージしながら発音してみるとうまくいきます。
第2声:má
特徴:短く勢いよく上がっていきます。ゆっくり言ってしまうと
第三声と混同してしまう方が多いので、短く一気に上げるように意識しましょう。
コツ:聞き返すときの「えっ??」のイメージに近いです。
経験談で、生徒様でよく自信なく私の反応を伺いながら発音される方が多いですが、
そういう時って自然と声が上に上がり、一番上手に発音出来てたりします。笑
第3声:mǎ
特徴:最初から最後まで低い音で、下がってからまた上がります。
コツ:納得した時の「へぇ〜」やガッカリした時の「あ〜あ」をイメージしながら発音してみるとうまくいきます。
ただ、上がることをあまり意識せず、むしろ下がることを意識しながら発音するといいでしょう。
第4声:mà
特徴:勢いよく下がっていきます。(第二声と正反対です。)
コツ:カラスの鳴き声「カァー」をイメージすると発音しやすいです。
素早く思い切って落とすのがポイント。
少しきつめの印象になるくらいに一気に音を下げて行くことを意識しましょう。
軽声:ma
軽声はとても簡単!自然に軽く発音するだけです。
四声はアクセントに変化があるだけでなく、一番大切なのは音の高さです。
1声は高い音で、三声は低い音です。特に日本人が苦手なのは2声と3声です。
上記のコツを抑えてはっきりと区別して言えるようにしましょう。
声調の練習方法
声調は「2音節、4×5=20のパターン」で練習します。
「1声+2声」「1声+3声」など、声調の組み合わせは全部で20パターンしかありません。
まずはこの20パターンを徹底的に練習するのが効果的です。
これが定着すれば、すべての声調で間違えることはなくなります。
それぞれの声調から始まる、全20パターンを音声で聞いて練習していくのがおすすめです。
1声から始まるパターン
1声+1声 mā + mā
1声+2声 mā + má
1声+3声 mā + mǎ
1声+4声 mā + mà
1声+軽声 mā + ma
5パターンを連続して聞いてみましょう。
1声から始まる時の注意点
1声は同じ高さで音を出し続け、下がらないようにします。
1声+3声の3声はつられないようにしっかり低い音程であることを意識し
長めに「ま〜ぁ」というイメージで発音します。
また、軽声は音を伸ばさず止める感じで軽く発音します。
2声から始まるパターン
2声+1声 má + mā
2声+2声 má + má
2声+3声 má + mǎ
2声+4声 má + mà
2声+軽声 má + ma
5パターンを連続して聞いてみましょう。
2声から始まる時の注意点
2声をしっかり上げることを一番に意識しましょう。
2声+1声は2声で上げた音を下げないように1声を出します。
1声が一番高い音程である事を忘れないようにしましょう。
2声+3声の3声は長めに「ま〜ぁ」と発音しましょう。
3声から始まるパターン
3声+1声 mǎ + mā
3声+2声 mǎ + má
3声+3声 mǎ + mǎ → má + mǎ
3声+4声 mǎ + mà
3声+軽声 mǎ + ma
5パターンを連続して聞いてみましょう。
3声から始まる時の注意点
3声をしっかり下げることを一番に意識しましょう。
3声+1声は低い音から急に高い音に変化するイメージです。
後ろの1声はつられないようしっかりと高い音程である事を意識しましょう。
3声+3声には特別ルールがあり、前の3声は2声に変化します。※声調の変化を参照
3声+4声は4声を大きな声で強調するように意識すると発音しやすいです。
4声から始まるパターン
4声+1声 mà + mā
4声+2声 mà + má
4声+3声 mà + mǎ
4声+4声 mà + mà
4声+軽声 mà + ma
5パターンを連続して聞いてみましょう。
4声から始まる時の注意点
4声は勢いよく強く、アクセントを強調します。
4声+1声は4声を強く出したあと、力を抜く感じで高い音を出します。
4声+軽声の軽声は4声の勢いをやさしく止めるイメージで発音するといいでしょう。
声調の変化
声調の変化は大きく分けて3つあります。
1.3声+3声の特別ルール。
3声が連続するとき、前の3声は2声に変化して発音します。
声調符号はもとの3声で表記されますが、発音する時は2声で発音するように注意しましょう。
このような変化は、単語の内部だけではないです。
例:nǐ hǎo ma? → ní hǎo ma?
你好吗?(お元気ですか?)
例のような3単語でも同様におこります。
文書の中でも3声+3声は原則として前の3声は「2声」に変化して発音します。
また、2つ目の3声が軽声の場合も、原則として前の3声は2声として発音します。
ただし、例外もいくつかあります。
例:jiě jiě → jiě jie
姐姐(姉)
yǐ zǐ → yǐ zi
椅子(イス)
このような後ろが軽声に変化する単語に限り、前の3声は変化せずそのまま3声として発音します。
親族の名称や接尾語の(子)のついた名詞などが多いです。
これらは3声(半3声)+軽声で発音します。
2.”一”の声調変化
”一”は基本的に1声で(yī)と発音しますが、単語により声調が変化します。
主に5タイプあります。
まずは元の声調の発音を聞いてみましょう。
一 yī
① 後ろに”1声”、”2声”、”3声”が続くときは、4声で発音します。
例:yī zhī → yì zhī
一只(1匹)
yī tái → yì tái
一台(1台)
yī qǐ → yì qǐ
一起(一緒に)
② 後ろに”4声”が続くときは、2声で発音します。
例:yī jiàn → yí jiàn
一件(1つ。服や事柄、事件、文書などを数える時に使う単位)
yī gòng → yí gòng
一共(全部で、トータル)
③ 後ろに「”4声”が”軽声”に変化したもの」が続くときは、2声で発音します。
例:yī ge → yí ge(”ge”は本来”gè”で4声ですが、軽声に変化したものです。)
一个(1個)
④ 最後に位置するときは、元の1声のままで発音します。
例:dì yī → 変化なし
第一(第一、1番目)
wéi yī → 変化なし
唯一(唯一)
wàn yī → 変化なし
万一(万が一)
⑤ 序数や数字を数えるときは、元の1声のままで発音します。
例:yī yuè → 変化なし
一月(1月)
èr líng yī qī nián → 変化なし
2017年(2017年)
3.”不”の声調変化
”不”は基本的に4声で(bù)と発音しますが、単語により声調が変化します。
まずは元の声調の発音を聞いてみましょう。
不 bù
”不”は後ろに4声が続くときは、2声に変化して発音します。
例:bù duì → bú duì
不对(違う、正しくない)
bù yào → bú yào
不要(いらない)
声調の変化まとめ
”一”と”不”は、実際に発音する時に声調が変化します。
辞書やテキストなどでは一般的にもともとの声調 ”一(yī)”、”不(bù)” で表記されています。
発音する際は注意が必要です。
これらの変化は特別ルールですので、音声を聞いて練習すれば段々と慣れてきます。
頭で覚えようとせず、声に出して”マウストレーニング”を続けて行くのが効果的です。
※当サイトでは、分かりやすくするため、変化後の(発音する時の)声調で表記しております。
マウストレーニングについては下記「四声を効率よく覚えるには?」をご参照ください。
四声を効率良く覚えるには?
4種類しかないと思ったら、いきなり軽声とか特別ルールとか色々出てきて「混乱しちゃった!」
という方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、より効果的で効率よく四声を習得する方法をお教え致します。
このおすすめの方法を私は”マウストレーニング”と呼んでいます。
名前の通り、”口をトレーニング”して行くことです。
関連記事の”ピンイン編”でもおすすめしている方法ですが、
日本語はあまり大きく口を開けなければいけない発音や巻き舌などの発音が少ないですよね?
つまり、普段使っていない口の周りの筋肉を中国語は使うのです。
”口の筋トレ”だと思って、声に出して日々中国語の発音練習を行ってみてください。
10分でも15分でもいいです。お風呂に入ってる時などでもいいです。
大切なのは毎日”筋トレ”を続けることです!
それだけで、上達のスピードが格段と変わります!
音声を聞いたり、鏡で口の形をチェックしながら、恥ずかしがらずに大きく口を開けて練習してみましょう。
これを実践するだけで、成果が大きく変わってきますよ。
また、初心者から中級者の間は、テキストやノートに必ず声調記号を書きましょう。
すでに書かれているテキストが多いですが、それでも更に自分で書き込むことをおすすめします。
何度も書くことで、ピンインや声調をそのたび意識するので自然と練習になりますよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は中国語の四声について徹底解説を致しました。
冒頭でも言ったように中国語学習においてもっとも重要なファーストステップです。
関連記事の”ピンイン編”と合わせて勉強すると良いでしょう。
ぜひこの記事を参考にして、中国語の四声とピンインをマスターしてみてくださいね。
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