中国語の文法、実は「語順」が大事だった!
この記事の目次
基本的な肯定文
さっそく、基本的な肯定文の文型を6つ説明してきます。
ここで紹介する文型はすぐに使えるものばかりですので、ぜひ単語を置き換えてフレーズとして使ってみてくださいね。
1.「私は〜である」
基本文型:「我是~」
この文型は、日本語と同じ語順です。
自分の名前を言いたいときは、一般的に「我叫~」を使います。
「是」が「叫」に変わるのがポイントです。
例文:
・私は日本人です。 → 我是日本人。
・私は山田です。 → 我叫山田。
2.「私は〜があります/を持っています」
基本文型:「我有〜」
この文型の場合、「ある/持っている」という意味の「有」を主語の後ろに入れます。
日本語は語尾にくるので、語順が異なります。
「主語+有+人または物」という順番になります。
例文:
・私は携帯電話を持っています。 → 我有手机。
・あそこに駅があります。 → 那里有车站。
3.「私は〜がしたいです。」
基本文型:「我想〜」
この文型は、「したい」という意味の「想」を主語の後ろに入れます。
こちらも日本語は語尾にくるので、語順が異なります。
「主語+想+事」という順番になります。
*「事」に当てはまるものの多くは「動詞+名詞」です。
例文:
・私はお茶が飲みたいです。 → 我想喝茶。
・私は上海に行きたいです。 → 我想去上海。
・私は映画が見たいです。 → 我想看电影。
4.「私は〜が好きです。」
基本文型:「我喜欢~」
この文型は、「好き」という意味の「喜欢」を主語の後ろに入れます。
同じく日本語は語尾にくるので、語順が異なります。
「主語+喜欢+事」または「主語+喜欢+名詞」という順番になります。
*この「好き」の漢字は、中国語では「良い」や「素晴らしい」などの意味になります。
例文:
・私はパンダが好きです。 → 我喜欢熊猫。
・私は辛いもの(を食べるの)が好きです。 → 我喜欢吃辣的。
・私は音楽を聞くのが好きです。 → 我喜欢听音乐。
5.「私は〜がほしいです。」/「〜をください。」
基本文型:「我要〜」
この文型は、「欲しい/ください」という意味の「要」を主語の後ろに入れます。
日本語では欲しいものが先に来ますが、中国語の語順は「欲しい」が先に来ます。
「主語+要+物または事」という語順になります。
例文:
・領収書ください。(私は領収書が欲しいです。) → 我要发票。
・ビールください。(私はビールが欲しいです。) → 我要啤酒。
6.「ちょっと〜だ。」
基本文型:「有点〜」
この文型は、「ちょっと/少し」という意味の「有点」のあとに形容詞を付けます。
つまり、形容詞のボキャブラリーがあれば、すぐに応用でき使えるフレーズになりますので、ぜひ覚えておきましょう。
この文型は、日本語と同じ語順です。
「主語(「私」の場合は省略可)+有点+形容詞」という語順になります。
例文:
・ちょっと頭が痛い。 → 有点头疼。
・ちょっとお腹すいた。 → 有点饿。
・ちょっと疲れた。 → 有点累。
・ちょっと眠い。 → 有点困。
基本的な否定文
中国語の否定文は実はとても簡単なんです。
2つの単語を覚えれば、ほとんどの否定文をマスターできます。
・「不」
・「没有」
上記の「不」と「没有」をまず覚えておきましょう。
「不」の使い方
一般的に「不」は「〜しない」を言う場合に使います。
基本の語順は動詞の前に「不」を付け加えるだけで、肯定文が否定文に変化します。
これは文法的に英語に似ていますね。
例文:
・私は田中ではありません。 → 我不是田中。
・私は遊びたくない。 → 我不想玩。
・レシート(領収書)はいりません。 → 我不要发票。
・私はコーヒーが苦手(好きじゃない)です。 → 我不喜欢咖啡。
「没有」の使い方
動詞の「ある/持っている」という意味を持つ「有」だけは、他の動詞と違い否定のときは「没有 méi you」に変化します。
「ありません/持っていません」という意味になります。
*「不有」にはならないので注意しましょう。
例文:
・私はパソコンを持っていません。 → 我没有电脑。
・近くにコンビニはありません。 → 附近没有便利店。
・彼に彼女はいません。 → 他没有女朋友。
基本的な疑問文
中国語の疑問形は大まかに分けて3タイプあります。
文型自体は難しくはありませんが、「疑問詞」と呼ばれる単語が多数あるので、覚える必要があります。
実際によく使う疑問文をタイプ別に3つ説明していきます。
語尾に「〜吗?」が付いてたら疑問形
まずは一番オーソドックスな「〜か?」の文型です。
疑問形の中で一番簡単で使いやすいので、ぜひ覚えておきましょう。
使い方は簡単です、肯定文の最後に「〜吗?」を付け加えるだけでほとんどの場合「疑問形」に早変わりします。
ただし、最初の主語を「私」から「他の人称代名詞」に変えるのを忘れずに。
【主な人称代名詞】
一人称:私 → 我
二人称:あなた/あなた様 → 你/您
三人称:彼/彼女/あれ → 他/她/它
これらはすべて単数になります。
また、「您」は「你」の敬称です。
*複数の場合は後ろに「们 」を付けますが「您」の後ろには付けません。
*「它」は人間以外の生き物に使います。
例文:
・レシートいりますか? → 你要发票吗?
・お時間ありますか? → 您有时间吗?
・近くにコンビニありますか? → 附近有便利店吗?
「不」を使った反復疑問文
これもよく使う基本的な疑問形です。
こちらも文型を覚えておけば使い方は簡単。
形は「◯不◯」、◯に入るのは、同じ動詞あるいは形容詞。
つまり同じ動詞または形容詞を使い、「肯定+否定」の形を作れば良いということです。
*動詞が「有」の時は、「有+没有」となります。
ここで覚えておくべきポイントは、この「肯定+否定」の形がすでに「疑問文」となっているので、語尾に「〜吗?」は必要ありません。
二重になってしまうので、疑問文の時はどちらかを使いましょう。
どちらのタイプを使っても文型が正しければ意味は同じです。
例文:
・レシートいりますか? → 你要不要发票?
・お時間ありますか? → 您有没有时间?
・近くにコンビニありますか? → 附近有没有便利店?
「疑問詞」を使った疑問文
文型はそれほど難しくありませんが、多数ある「疑問詞」を覚える必要があります。
「問いたい内容」に「該当する疑問詞」を当て込むだけです。
英語の文法学習で習う「5W1H」のようなイメージ。
例えば、「どこ?」なら「哪里?」、「なぜ?」なら「为什么?」のように、それぞれに該当する疑問詞がありますので、まずは疑問詞を出来るだけ多く覚えましょう。
【頻繁に使う疑問詞10】
1)いつ?=什么时候
2)何時?=几点
3)誰?=谁
4)誰の?=谁的
5)どこ?=哪里/什么地方
6)どれ?=哪一个
7)なぜ?=为什么
8)なに事?=什么事
9)どうしよう?=怎么办
10)いくら?=多少钱
例文:
・あなたは誰ですか? → 你是谁?
・なんで来なかったの? → 为什么没有来?
・全部でいくらですか? → 一共多少钱?
■まとめ
いかがでしたか?
中国語には、日本語の「を・は・に」のような「助詞」の役割を果たす漢字がありません。
意味を持った一つ一つの単語を並べることによって文が成立します。
ですので、語順を間違えてしまったら、文章が成り立たなくなってしまいます。
逆にいえば、正しい語順・文型と単語さえ覚えれば、あとは単語を置き換えていけば良いのです。
英語のような学習法ですと、「文法は暗記するもの」と思っている人も少なくないでしょう。
しかし、中国語の場合は、多少暗記するものもありますが、その先の応用がとても楽だと思いますよ!
ぜひこの記事を活用して頂き、まずは基礎の文型だけでも覚えてみてはいかがでしょうか?
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