中国語の資格を取って仕事に生かそう!通訳案内士って知ってる?
観光客バブルならではの悩み
現在、日本各地に観光客が溢れ、経済面では大きな成果が出たと言えます。
その反面、観光客が増えた事で、各地域が抱える問題が浮き彫りになってきました。
例えば、最近ニュース番組でよく目にする「宮古バブル」。
宮古島に中国からの大型旅客船が停泊する事になり、観光客が急増し宮古島の物価が急高騰しています。
それにより、島全体の経済は潤いますが、実際に住まわれている住民の方々は色々な面で不便を感じているようです。
1.観光客のマナーが悪い。
2.様々な物資を大量に購入して行くので、住民が生活に必要な分が確保できない。
3.家賃が以前の倍になり、生活を圧迫している。
4.週に一度大量の観光客が押し寄せる事に対する不快感。
など
他にも京都で外国人観光客による「舞妓パパラッチ」など、ニュースで観光客に対するマナーの周知がまだ足りないのでは?と取り上げられていますね。
外国人観光客は日本に大きな経済効果をもたらしますが、同時に日本の受け入れ態勢が今後の大きな課題になるのではないでしょうか。
観光客に対するアナウンス不足
観光客に対して十分なアナウンスをするためにも、やはり「言葉」は欠かせない大切なツールだと思います。
看板や張り紙などがあっても、そこに書いてある内容が観光客に理解できなければ、それはないのと同じです。
中には、注意書き自体が間違った外国語だったりと、かえって観光客の混乱を招くような物もあります。
「英語で分かりやすく書いてあるから大丈夫」と思っている方もいらっしゃいますが、日本人がみな必ず英語が喋れないのと同じように、外国の人も必ず英語が読めるわけではありません。
比較的世代が上の方なら、尚更ですよね。
特に、中国では近年急速な発展を遂げたおかげで、親孝行をするために家族を旅行に連れて行くことが多いです。
ですので、割と年配の中国人観光客が多い中、英語だけの看板では不充分という事です。
そこで、観光客や地域のために一役買ってくれるのが「通訳案内士」です。
中でも、地域に密着した地域限定で活躍する通訳案内士の需要がますます高まってきています。
下記関連記事は、実際に街中で見かけた間違った看板を取り上げていますので、ご興味があればこちらも読んでみてくださいね。
地域限定通訳案内士とは?
一般的に通訳案内士は国家資格になります。
しかし、実はそうでないものがあるのをご存知でしょうか。
2019年4月に通訳案内士法が改正され、「全国通訳案内士」の資格を持っていなくても、有償で通訳案内業務を行うことができる「地域限定通訳案内士」が発足されました。
通常の通訳案内士は、国家資格ですので取得がとても難しいです。
語学だけでなく歴史や地理、さらには日本全国のお祭り・イベントやそれぞれの観光地についての様々な知識に精通していなければなりません。
合格率は一桁の超難関試験です。
それに対し、「地域限定通訳案内士」は、ある程度の中国語力+講習+修了試験に合格すればなれます。
やる気があれば誰にでもなれるチャンスがあります!
活動の場が地域限定と限られていますが、国家資格に合格するより格段にハードルが低くなりますので、こちらを考えてみるのもありかと思いますよ。
必要な中国語レベル
一般的に、専門の通訳士や翻訳家になれるレベルが中国語検定1級もしくはHSK6級と言われています。
地域通訳案内士に求められるレベルは、中国語検定2級もしくはHSK5級以上です。
お客様は100%外国人ですので、一定の語学レベルはやはり必須です。
しかし、それ以上にその地域のことを良く知っていて、訪れた外国人観光客に少しでも有益な情報を提供してあげることが重要視されます。
事前審査
この事前審査では、ネイティブの先生による質疑応答や長文読解などをチェックされます。
求められる語学レベルに達しているかどうかを確認する審査です。
審査は、面接形式となっており、内容は一般的な日常会話が多いです。
HSK5級以上の語学レベルがあれば、問題なく合格できるでしょう。
また、会話メインの審査になりますので、普段中国語に触れる機会が多ければ、さらに合格しやすいはずです。
どんな研修を受けるの?
事前審査に合格すると、いよいよ講習受講となります。
地域によって多少の違いがありますが、一般的に行う講習期間は約3カ月です。
およそ66~70時間分の講習・実習が用意されています。
地元学・ホスピタリティ・危機管理・プレゼンテーション・旅程管理・現場研修・救急救命などを学びます。
全ての講習プログラムが終了したのち、修了試験が行われます。
これに合格すれば、無事「地域限定通訳案内士」として、所属の地域に登録されます。
このプログラムに合格された方の多くは、その地域の旅行会社に所属し、フリーで活躍しています。
専業でなくても、平日は会社員、週末や連休などを使い通訳案内士の仕事を受ける方もいらっしゃいます。
自分のタイミングで仕事を引き受け活動できるのも、通訳案内士の大きな魅力の一つではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
語学を生かした「通訳案内士」の仕事について、少しはご理解頂けたでしょうか。
いきなり国家資格はハードルが高すぎるという方にはうってつけの資格だと思います。
もちろん、最終的には国家資格を取得される事を目標としている方も、まずは「地域通訳案内士」に合格し、実務と経験を積みながらステップアップして行くのも良いのではないでしょうか。
せっかく中国語に興味を持って、中国語を学んできたのですから、それを人のために活かさないと勿体ないですよ!
今後ますます需要が高まる職業でもあり、自分の都合やタイミングでできる仕事ですので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ぜひ今回の記事を参考に、この仕事への興味を持って頂けるたら嬉しいです。
詳細は、観光庁のHPにも記載がありますので、そちらをチェックしてみてくださいね。
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