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日本人が中国で生活したら…!?リアルな中国の生活実態

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都市によって差がある?外での事情


1.治安

中国は国土が広大なため、未だに日本のように「どこへ行っても、設備や治安レベルが整っている」という訳ではありません。
中国の都市は省や管轄市、都市によってランク分けがされています。
ランクがもっとも高い都市は「第一線都市」と呼ばれ、続いて第二、第三とランクが下がっていきます。
中国の第一線都市とされているのは「上海・北京・広州・深圳・天津」の5つでしたが、新たに杭州や寧波など14都市が追加され、合計19都市となりました。

この「第一線都市」と呼ばれるエリアは、当然開発も優先的に進められ、中国で一番発展している都市と言えます。
中でも「上海」は日本人の駐在員が一番多く、全体的に観光客も含め外国人の数が一番多いと言えるでしょう。
そのため、開放的で夜遅くでも街灯やネオンが街を彩ります。
治安も比較的安定しています。

以前、私は「第ニ線都市」に住んでいましたが、携帯電話をスリに取られたり、しつこい勧誘、セールスや客引きが多かった印象がありました。
しかし、今は第一線都市の「深圳」に住むことになり、印象が一変しました。
以前経験したような嫌なことは全くなく、むしろ日本に近いような雰囲気であまりストレスを感じることもなく過ごせています。

それでも、油断は禁物!
日本にいる時のような感覚で財布や携帯をポケットに入れたまま外をぶらつくのは危険行為なので絶対にやめましょう。
中国では、どんなに治安が良いと言われている都市でもスリ対策は必須です。

 

2.中国人が「外国人」に対する態度

先ほど「治安」のところでお話した内容の延長線になりますが、第一線都市には外国の企業もたくさん進出しています。
そのため、「外国人慣れ」している中国人も多い気がします。

しかし、あまり日本人や外国人がいないエリアでは、電車や街中で日本語を話すと、高確率でじろじろ見られることがあります。
おそらく外国人が珍しいために、好奇の目で見ているのでしょう。

ただ、同じアジア人なので、日本人は外見ではほぼ見分けがつきません。
日本語を口にしなければ、全く外国人と気づかれることはないでしょう。
もし注目されたり視線を浴びたくないなと思ったら、公衆の場で日本語を話すのを少し控えれば大丈夫ですよ!

むしろ、中国人は外国人には友好的な人が多いように感じます。
困ったことがあったら、中国の公安や警察も親切に対応してくれます。
中国では多少なりとも「外国人」には待遇が良いのかな?といった印象です。

 

3.外国に行ったら「警戒心」を高く持ちましょう!

これは、中国だけでなく、どの国に行っても言えることですが、基本的に警戒心が緩い日本人はかっこうのカモです。
私も体験済みのスリはもちろんですが、外には色々な危険が潜んでいます。

日本人は押しに弱いので、中国人のグイグイくる態度に負けて物を買わされたりすることもあります。
それが詐欺の可能性も大いにあるので、「面倒くさいから、さっさとお金払って解決しちゃおう…」という安直な考えはおすすめしません。
お金を払うと「あ、この人はいけるかも!」と更に別の物を押し売りしてきたり、しつこく後をついてくることもあります。
私の場合は、さらに「QQやWechat番号を交換しない?」と言われたこともあります。

特に道で歩きながらお金を恵んでもらおうとする人や、繁華街で花を売ったり、おもちゃを売り歩きしてる人などには要注意です!
しつこい時は「我不要wǒ bú yào(いらない)」と少しキツめに断っても良いくらいです。
日本人的な曖昧な態度は中国人には通じませんし、逆に相手に付け入られてしまいますので注意しましょう!

外国にいる時は、ここは「日本」ではないという意識を持つことが大切ですよ。

 

中国で生活する前に知っておくべき事


1.キャッシュレス文化

日本では、今でも基本的に買い物などする際は現金で会計をしていますよね?
中国ではすでに電子決算が浸透しており、キャッシュレス化がかなり進んでいます。
逆に現金を出すとちょっとびっくりされることもあるくらいです。

Wechatや支付宝というアプリに、自分の銀行カードからお金をチャージし、アプリの中の財布から支払う仕組み。
支払われる側も同じアプリを持っていれば、その相手のアカウントにお金が移動するだけ。
なので、ネットショッピングやデパート、映画館、コンビニ、出前、道端で商品を売っている露店や個人間のお金の受け渡し(お祝い金やお年玉)まで、ほぼ全てのお金のやりとりが電子決算アプリで済ませられます。
もちろん生活費の支払いもです。

とっても便利なので、中国に住む人なら絶対にお世話になると思います。
これに慣れてしまうと、たまに日本に帰国したとき「電子決算できないのか~」とがっかりする事もあります。(苦笑)

 

2.ショッピングのオンライン化

現在中国のネットショップ「淘宝」「天猫」「京东」「阿里巴巴」は中国国民の生活を支える大きな市場です。
海外からの食品や日用品、化粧品、衣服、ゲーム機、本、家具、ペットなどなど…
「え!?こんなものまで!?」と思うものも、大体の物は一通りそろっています。

ネットの商品は安いし、セールや割引などのサービスも豊富で便利ですよ!
コーヒーショップやスーパーなどの食品関係は別ですが、今の中国では外で買い物する人はあまりいないような気がします。

ただし、「安かろう悪かろう」という言葉があるように、中には模倣品や偽物も多いです。
ネットショップで買い物をする際はレビューや出店者のグレードをチェックするようにしましょう!

 

3.中国で売られている日本製品

冒頭で紹介した「第一線都市」には必ず日本のデパートや輸入品を扱う店があります。
日本の食品、調味料なども手に入ります。

第二線都市にもある所はありますが、どちらにしても価格は日本で買う時の大体2~3倍くらいです。
高すぎるがゆえに、日本人にとってはなかなか買いたくないと思ってしまいます。

日本に帰国した際や友人や家族が訪ねてくる際に、必要な調味料などを買って中国に持ち帰ると良いでしょう。

 

4.スーパーの食材は量り売りが基本

中国では、一般的に量り売りが基本です。
日本人には聞き慣れない「斤(きん)」という単位で数えます。
「1斤=500g」を覚えておきましょう!

野菜などはほとんど量り売りになりますので、日本のように「1つ〇〇円」ではなく「一斤〇〇元」となります。
食材別にそれぞれビニールの中に必要な分を入れて、秤のある所に持っていくと、担当の店員が値段シールを張ってくれます。
これをやらずにレジに並んでしまうとお会計ができないので、忘れずに値段のシールを貼ってもらいましょう。

 

5.中国のペット事情

中国の家は基本的にマンションですが、犬猫などペットOKのところがほとんどです。
その点は、とても寛容的ですね。
私も猫を2匹飼っているので助かりました。

しかし、稀に「臭い」や「家具の破損」などの心配からペットを拒否するオーナーもいますので、契約の際にしっかり確認はしておきましょう!
後からトラブルになると非常に面倒です。

 

6.中国の出前はなんでもOK

出前と言えば、真っ先にピザやお寿司などの食事を思い浮かべるでしょう。
ところが中国では食事系だけでなく、薬、コンビニやスーパーで〇〇を買ってきてほしいなど…
なんでもデリバリーしてくれます!
どうしても外出できない時やまだ中国語に不安がある場合は、ぜひデリバリーアプリを活用してみましょう。

 

7.外出時の必需品「ティッシュペーパー」

日本と違って、中国は外のトイレの衛生環境があまり整っていません。
昔に比べて少しずつ良くなっていますが、それでもトイレが古くてドアが壊れている、汚い、全部和式など…日本人からしたら「ありえない」環境です。

現在は政府も「トイレ革命」を提唱し、徐々に改善してはいるものの、地方などのトイレはまだまだ…といった状況です。
トイレの中に紙がない場合も多いので、出かける際は多めにティッシュペーパーを持っていきましょう!
そして、日本と違ってティッシュは便器に流さず、専用のごみ箱に捨てるのが一般的です。

 

8.中国のネット環境

これは有名ですが、中国では色んな検索ツールやアプリが規制されていて使えません。
googleやYahoo!、Line、Facebook、Youtube、Twitter、Instagramなどが使えないため、中国で何か調べものをしたい時は「百度」、連絡を取るなら「QQ」や「Wechat」を使う事になります。

VPNを使って繋ぐ方法もありますが、回線の速度や値段なども様々ですので中国へ行く前によく調べておいたほうが良いでしょう。
最近は閲覧制限やVPNの規制もどんどん厳しくなっていますので、「突然VPNが使えなくなってしまった」という事も可能性としてあります。
あらかじめ百度やWechatなどの必要最低限のアプリをダウンロードしておくと安心ですよ。

 

円滑な中国ライフを満喫するためのアドバイス


1.中国現地のニュースを客観的に見るべし

中国語がある程度できる方や、中国語に慣れてきた方は、中国のニュースなどを見ることも多くなると思います。
一般的にはテレビのニュースを見る事が多いでしょう。

私の場合は、テレビも見ますが、リアルな中国人の価値観や考え方を理解できる「ネットニュース」を見るのが好きです。
中国側の観点で書かれたニュースと、日本で報道されている内容を比較したり、一般人のコメントから「あぁ、中国人はこういう風にとらえてるんだ」と中国人の考え方の風潮や倫理観などを理解することもできます。

中にはびっくりするほど、偏見たっぷりなニュースもあります…
しかし、それに腹を立てるのではなく、客観的に中国を理解するツールとして使うと、中国での生活に活かせることもありますよ。

ニュースは中国人の価値観・考え方などを理解する上でも欠かせないツールです。
あなたも中国に住むなら様々な中国ニュースをチェックしてみてはいかがでしょうか?
中国ライフを円滑に満喫するためにも、中国人について理解を深めていく事は必要不可欠と言えるでしょう。

 

2.中国人の国民性を理解するべし

中国人は基本的に情熱的な性格だと思っています。
一度友達になると、とことん親切にしてくれたり、親身になってくれます。
しかし、その情熱的な感情は全てにおいて良い方向に行くわけでもないと思っています。

時には政治や時事問題に影響を受け、一斉に「不買運動」や「旅行反対運動」などが起こることも…
記憶に新しいのはあの有名ブランド「D&G(ドルガバ)」の不買運動ですね。
問題の広告動画に加えドルガバ側の中国人に対して差別的な発言により、中国人が激怒しドルガバ不買運動に繋がりました。
結果的にドルガバは大損害を受けることになりましたよね。。

中国では「自分の国を脅かす国には徹底的に制裁を!」という風潮があるように感じます。
こういう国民性は日本と大きく違うところかな?と思います。
中国に住むなら、まずは中国人の国民性・性格を理解する必要があるでしょう。

 

日本と違う「教育事情」とその影響


今の中国では、子どもの教育にお金を掛ける親が激増しています。
各曜日に違う習い事をする子も多く、暇な時間を与えないように両親が子どものスケジュールを組むといった感じです。
「他の子はあんなにたくさん習い事をやっているから、うちの子にもやらせないと!他の子に負けてしまう!」と、親は子どもの教育に必死です。
そのため、今の中国の子どもたちはかなりストレスの多い生活を送っていると言っても過言ではないですね。

中国は人口が多いため、必然的に競争が激しい社会になっています。
レベルの高い大学に入り、良い就職先を見つけることが非常に困難です。
現在の親世代の中には、特にそういった考え方を持つ人が多く、「出世する」ことや「良い地位を得る」ことが一番と考えている人が多くいます。
そうなると、おのずと子どもに対する期待やプレッシャーも大きくなりますよね。

さらに、学業に悪影響なので、大学に入るまでは「絶対恋愛禁止」というルールを課す親も珍しくありません。
とにかく朝から晩まで勉強漬けの毎日です。
日本のようにクラブ活動などもほぼありません。

しかし、こういった厳しい環境を乗り越えてきた中国人は努力家で、向上心や明確な目標を持った人が多いように感じます。
中国人女性のほとんどが結婚後も働きに出るのも、こういった教育の影響かもしれませんね。

日本の学校では、道徳や礼儀、「みんなと仲よく」といった勉強以外の部分を重視する傾向が強いですよね。
人口の多い中国では、のほほんと「みんなと仲良く」していたら、すぐ淘汰されてしまいます。
なので、学校のクラスメートは「お互いを高め合うライバル」といった感覚でしょうか。

このように、中国の教育事情は日本と大きく異なります
もしお子さんを中国で育てようと思っているなら、要検討することをお勧めします。
どちらの教育方針にも良し悪しがあると思いますので、あなたの子育て方針に合うどうかを考えてみる必要があるでしょう。

 

多民族国家の特色


中国はたくさんの民族が一つの国に共存している「多民族国家」だという事をご存知でしょうか?
民族によって色々な文化風習があり、同じ中国人でありながら信仰の違い、言葉の違い、民族によっては顔つきも違う!なんてことがあります。
日本では体験することのできない「国の広大さ」を感じることができるから、私は中国での生活の面白味でもあると思っています。

中国では9割が漢民族です。
なので、大都市ではほとんど他の民族と会うことはありませんが、少数民族が多いエリアがあります。
宁夏、云南、广西、新疆、四川など…

そういった場所は、だいたいが人気の観光地になっています。
中国国内を旅行する際に、そういった場所を選んでいってみるのも面白いと思いますよ!
中国らしい風光明媚な景色や、独特の民族衣装をまとった人たちを目にすることができるかもしれません。

 

まとめ


いかがでしたでしょうか?
私は中国に住んで3年ほどになりますが、まだまだ完全に中国を理解しているわけではありませんし、住んでいる地域によって、「え?うちは全然違うよ?」という在中邦人の方もいらっしゃると思います。

しかし、これから中国へ出発する方や中国滞在を検討している方にとって、この記事が少しでも参考になればと思います。
素敵な中国ライフを送れるよう願っております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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ライター紹介 ライター一覧

ともなか

ともなか

女性 90年代生まれ

20歳の時に図書館でたまたま借りてみた中国語教材にドはまりし、中国語の虜になりました。

2015年から中国在住。現地の日本語学校で教師を勤めたことがあります。現在は中国人の主人と2匹の愛猫と生活中。

中国語の勉強はもちろん、絵を描いたり読書をしたり、いつも「何かをしていないと落ち着かない」性分です。

中国と日本は近くて遠い国、皆さんに少しでも中国への理解が深まるよう努めていきたいと思います!

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